Aldo Van Eyck: The Shape Of Relativity

オランダの建築家アルド・ファン・アイクの思想と作品を深く掘り下げたモノグラフ。著者フランシス・ストラウヴェン（Francis Strauven）は、ベルギー出身の建築家・建築史家であり、モダン建築の研究と保存において国際的に高く評価されています。

ファン・アイクは「相対性」を20世紀文化の基盤と捉えており、本書ではその哲学的背景が丁寧に解説されています。また、幼少期からの詩への情熱や、父P.N.ファン・アイク（詩人）の影響が彼の建築思想にどう結びついたかが描かれています。
　さらに、チューリッヒやパリでの経験、CoBrA（前衛芸術運動）、CIAM（近代建築国際会議）、Team 10やオランダの建築団体「de 8 en Opbouw」などに参加などを通じて20世紀のアヴァンギャルドや古代文化への関心が育まれた過程を追います。
　アムステルダムの子ども用遊び場、市立孤児院（Municipal Orphanage）、ソンスベーク・パビリオン（Sonsbeek Pavilion）、ハーグの監査官事務所（Auditor's Office）などの代表的なプロジェクトを紹介。 600点以上の図版（うち100点はカラー）ファン・アイク自身の著作リスト、彼に関する文献の選定書誌に設計・完成作品の一覧を掲載しております。